患者様へ

研究参加施設で両室ペーシング機能付き植込み型除細動器移植術、
両心室ペースメーカー移植術を受けられた患者さん・ご家族の方へ

研究へのご協力のお願い

2016年4月1日~2020年3月31日に研究参加施設にて両室ペーシング機能付き植込み型除細動器移植術もしくは両心室ペースメーカー移植術を受けられた患者様を対象として、有効性や適切な治療法などを明らかにするために以下の臨床研究を実施しております。この研究は、日常診療で得られた以下の診療情報を研究データとしてまとめるものであり、ご自身またはご家族の健康に関する新たな結果が得られるものではありません。また、研究のために、新たな検査などは行いません。この案内をお読みになり、ご自身またはご家族がこの研究の対象者にあたると思われる方で、ご質問がある場合、またはこの研究に診療情報を使ってほしくないとのご意思がある場合は、遠慮なく入院施設の担当者、または下記の担当者までご連絡ください。お申し出による不利益は一切ありません。
ただし、すでに解析を終了している場合には、研究データから情報を削除できない場合がありますので、ご了承ください。

1.はじめに

CRT患者さんを対象として予後や適切な治療法について検討するために行う全国規模の研究について説明をします。

2.両室ペーシング機能付き植込型除細動器(CRT-D)、両心室ペースメーカー(CRT-P)とは

心臓同期不全は心機能への悪影響を及ぼし、死亡率を増加させます。心臓同期不全に効果を有する治療薬は存在しません。心臓再同期療法(CRT)は心臓同期不全を改善させるために開発された心臓植込み型デバイス治療で、心不全悪化を防止あるいは心機能を向上させ、自覚症状や予後の改善をもたらすことから、心不全の標準治療となっています。

3.研究の意義・目的

上記のとおり、CRTは心臓同期不全を有する心不全症例の標準治療となっています。しかし、施設ごとの植込み件数がそこまで多くないため、我が国における全国規模の調査がありません。国立循環器病研究センターをとりまとめ施設として、⽇本全国の施設から過去のデータを収集し、CRTの患者背景、検査データ(⾎液検査や⼼臓超⾳波検査など)、⼊院中や退院後の治療などについて調査し、治療の現状や、予後に何が影響するのかについて調査することを⽬的とします。本研究を⾏うことで、CRTの我が国における現状を明らかにするとともに、有効な治療法つながる情報が得られると考えています。

4.研究の対象者、利用する診療情報

2012年4月1日~2021年3月31日の間に、両室ペーシング機能付き植込型除細動器(CRT-D)移植術、両心室ペースメーカー(CRT-P)移植術を受けられた方を対象とします。患者背景、各種検査所見(血液検査、心電図、心臓超音波検査など)、研究期間中に起こった出来事(死亡など)について調査し検証を行います。

5.研究の方法について

本研究では、全国規模のデータベースである循環器診療実態調査(JROAD-DPC)のデータベースと各治療施設からの追加情報を収集します。研究に伴う追加の検査などは行いません。

6.個人情報の取扱いについて

本研究で収集した情報は、お名前、住所、電話番号など、個人を特定できる情報は削除した形式で登録、保管、解析を行います。提供する際は、あなたを特定できる情報は記載せず、個人が特定できないように配慮いたします。

7.本研究の実施・研究情報の公開について

今回の研究の実施にあたっては、国立循環器病研究センターの倫理審査委員会の審査を経て、研究機関の⻑より許可を受けています。情報の登録が終了し、解析を開始した後に協⼒取り消しを申し出られた場合は、本研究への協⼒を取り消すことができなくなります。

研究代表者:草野研吾 国立循環器病研究センター 心臓血管内科

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